Voicemeeter with Cantabile Liteで快適ボイチャ生活

こんにちは。からあげです。今回はVoicemeeter with Cantabile Lite(+ VST)で、マイクから入力される音声を適宜いい感じに加工して出力する方法を説明します。

 

 

モチベーション

最近、FPSでゲーム内VCを使うようになってきました。たとえばDiscordなどの通話に特化したツールではノイズキャンセルといった快適通話機能が満載ですが、FPSではそうではありません。さらに、VCの音量を喋る人ごとに設定することができないゲームもあるので、VCの音量の調整で問題が生じると困ります(めちゃくちゃうるさい人と静かな人が同居したら、鼓膜が爆発します)。わたしはどうやら静か側だったので、ゲーム内VCを使うときだけWindowsの設定でマイクブーストを大きくしていました。大きくしたことを忘れてDiscordに入ると「マイク近すぎ」「配信者か?」「ツイキャスで寝かしつけボイスしゃべってきた後だろ」などめちゃくちゃに悪口を言われてしまいます。ひどい。

ここでは、音量を調整する手間を調節すべく、「音量はとりあえず割れない程度に大きくしておけ」則*1に従って、VCの音量を確保しつつノイズ抑制も行う設定を行います。

 

各アプリのインストール

Voicemeeterはbanana(https://vb-audio.com/Voicemeeter/banana.htm)のインストールが推奨されていますが、無印でもこの用途に限っては問題ないと思います。ちなみにpotatoのほうが入出力の数を多くできるそうです。
Cantabile(https://www.cantabilesoftware.com/download/)はアカウントの作成が必要そうです。めんどくさ~

 

Windows・アプリ側の設定

アプリ側の録音デバイスにはVoiceMeeter Output(VB-Audio VoiceMeeter VAIO)を指定する必要があります。それだけです。

 

Voicemeeter側の設定

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なんでもいいのですが、こんな感じです。よくわかんないところはいじんないほうがいいと思います。マイクの入力を受け取って、B1(このアプリにおける出力、OSにおける入力)に流します。サウンドドライバ(WASAPI,ASIO)などはこの用途ではなんでもいいと思います。音が荒れないものを使いましょう。音ゲーのようにわずかな遅延が致命傷となるものではありません。マイクの入力をA1に流すと自分の声がスピーカーから流れてきます。たいへん。後々Cantabileで設定するときは自分の声を聞いたほうがいいと思うので、スピーカーの設定も行っておくとよいです。また、常用するなら右上のMenuからOSのスタートアップに登録しておくとよいと思います。
加えて、System settingsから、PATCH INSERTのIN #1を点灯させます。以下のようです。

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この設定は、入力された音声を他のアプリが乗っ取って、変更が加えられたものをVoiceMeeterに戻すことを許す設定らしいです。へー。(よくわかってない)

 

VSTの用意

Cantabileの設定を行う前に、ノイズ抑制やノイズゲートの役割を担うVSTをダウンロードする必要があります。今回はノイズゲート、ノイズ抑制、コンプレッサー、リミッターをこの順に通していきます。無料で手に入るものを紹介しますが、前者二つについてはOBSの用語なので厳密性はアレですが、雰囲気で伝わってください。

ノイズゲート・コンプレッサーはReaperのところで配布されているreaplugs(https://www.reaper.fm/reaplugs/)のものを利用するとよいでしょう。

ノイズ抑制はこれ(https://github.com/werman/noise-suppression-for-voice/releases/tag/v0.91)を利用するとよいでしょう。OBSで採用されているものと同じアルゴリズムによるVSTです。

リミッターは手ごろなのが思い浮かばなかったので、手持ちのこれ(https://kilohearts.com/products/limiter)を使いました。簡潔なUIという点ではおすすめですが、アカウント作成などが必要かもしれません。嫌な人は自分で探してみてください。

これらを解凍すると、dllファイルが得られます。適当なディレクトリにまとめておくとよいです。

Cantabile側の設定

初期設定みたいなのがあると思いますが、わたしは全シカトしたのでよくわかっていません。OptionsからAudio Engineを開きます。Audio DriverをASIO - Voicemeeter Insert Virtual ASIOに変更します。この設定を行ってもASIO以外から音が聞こえなくなるということはないみたいなので安心して変更してください。

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Audio Portsはこの通りに。メトロノームは放置でいいですが。

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Plugin Optionsでは、先にVSTをまとめておいたフォルダを指定します。

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これでシステム的な設定は終わりで、次からは実際にフィルターを通していきます。設定が終わるとこんな感じです。ばばーん。

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真ん中の黒い部分を右クリックするとプラグインをinsert出来るので、この順番にinsertして、緑の矢印をつないでいってください。

 

各フィルターの設定

プラグイン名をクリックすると設定が開けます。まずはノイズゲートから。

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基本的にはこの通りに設定すれば問題ありませんが、一番左のバー、入力を受け付ける音量の閾値だけは環境によって調整する必要があります。

ノイズ抑制はなんかよくわかんないんでデフォルトのままです。

コンプレッサーは以下のようです。

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これはこのままでいいと思います。人間が普通の声でしゃべって-15

0dBまで行くことはあんまりない気がしているので、ただただ14.0dB盛るだけの設定になっているかもです。

さいごにリミッターです。

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文字がなさすぎるだろ。Thresholdを-1dB付近に設定しておけば絶対に音は割れません。これだけ気を付けておいてください。

 

おわりに

これで設定は以上です。思い思いのイケボ/カワボをチームにお届けしてあげてください。

 

参考にしたサイト

https://blog.moo-channel.net/2017/04/03/noise-reduction-with-cantabile/
最初はreaplugsのノイズ抑制を使おうと思っていたのですが、使い物にならず断念です。

https://gist.github.com/yoggy/edb8a1dd233b1a5c79580b0f6cd29e4c
これも上と同じです。

 

*1:要出典